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島根県土地改良事業団体連合会
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第18回(平成26年度)

最優秀賞

施設部門 「朝光」
撮影地:出雲市斐川町出西
行長 好友
 
農村景観フォトコンテストでは、今までに見られなかった画面構成であり質感の良い作品です。
ビニールハウスの中で乱立する苗木でしょうか、美しいハーモニーを見せており音響が聞こえてくるようです。
この作品の良さは物語の中心がシルエットロマンといわれる美しさにあります。作者の撮影以前の試行がよく遠近描写も優れており、加えて色彩のコントラストも良く芸術写真の香りも見せながらも苗が育っていく力強さも見られます。
いずれにしても神秘的な自然界の情景を見せており、新鮮な表現力で成功しました。
審査員一同全員で最優秀賞に選出された作品です。おめでとうございます。

部門賞

風景部門

「彩色のソバ畑」
撮影地:松江市宍道町昭和新田
此下 勝士
 
宍道湖の湖畔に広がるソバ畑が秋色を演出しています。
広大な風景でありながら画面が二等分されており、下側のソバの赤色と空の青色に加えて流れて行く雲の情景描写がよいと思います。
一般によく見かけられる風景ですが、これだけ整然とした風景で見せられると感動的にもなります。画面の構成、赤色の印象が親しみのある風景写真となりました。

人物部門

「異国の早乙女」
撮影地:雲南市掛合町入間
國頭 暉一郎
 
我国古来の花田植も国際色と申しますか、外国の人達にもよく似合う姿になっています。よい記念写真を撮りました。早乙女姿が明るい表情描写で促されています。全身像と周囲の環境が写してあればさらによい作品となりましたでしょうが、作者のシャッターチャンスで、一人一人の笑顔がそれぞれに違う表情に写しています。

施設部門

「堤防に守られて」
撮影地:松江市学園南
中島 哲
 
自分だけで写真を楽しむものではなく、何らかの意味で写真文化に貢献し、多くの人に感銘を与えるとすれば、このような作品かもしれない。これは伊奈信男先生(写真評論家:故人)の言葉ですが、この作品はまさにそれだと思いました。
見れば見るほど不思議な作品です。水田と川が一帯となって、隣のトラクターと水辺のしじみ船が交差しています。
水田には波が立ち上部の緑の木々が風景を演出し対比画面として撮影された作者の審美眼が素晴らしいと感じました。題名のとおりの作品です。

イベント部門

「わらじ祭り」
撮影地:大田市仁摩町馬路
原 実生
 
モノクロ写真は写真の原点といわれますが、この作品はモノクロの深みが出ており成功したと思います。また、このような祭りが島根県で開催されていることは初耳でした。
モノクロの表現のため派手さはありませんが、白と黒のコントラストがよいと思いますし、奥行きのある作品となっています。
応募されている作品のほとんどがカラー作品です。その中で、モノトーンで美しく仕上がった力強さを感じさせる秀作であり画面構成のよい作品です。

審査委員特別賞

島根県緑化推進委員会会長賞
施設部門 「どんな野鳥が来るかな?」
撮影地:雲南市三刀屋町給下
勝部 美智夫
川本貢功賞
施設部門 「斐川平野の水門」
撮影地:出雲市斐川町中洲
島本 睦男
岩下直行賞
人物部門 「大きな銀杏の木の下で」
撮影地:仁多郡奥出雲町大馬木
川島 敏明
伊藤ユキ子賞
風景部門 「星空に咲く」
撮影地:大田市五十猛町
橘 重孝
小滝達也賞
イベント部門 「押興まつり」
撮影地:仁多郡奥出雲町下阿井
末次 弘道
島根県農林水産部次長賞
人物部門 「お茶のひととき」
撮影地:仁多郡奥出雲町下阿井
橋本 潤子
水土里ネット島根専務理事賞
人物部門
「あっ またピーマン見っけ!」
撮影地:松江市宍道町佐々布
安田 朝行

入選

風景部門 「寒日」
撮影地:雲南市吉田町吉田
波積 薫
風景部門 「悠々と生きる」
撮影地:松江市宍道町佐々布
山田 恭敬
風景部門 「静かなる冬の休息」
撮影地:仁多郡奥出雲町横田
藤原 美枝子
風景部門 「収穫」
撮影地:雲南市大東町新庄
佐々木 一明
人物部門 「マイ・ファミリー」
撮影地:鹿足郡吉賀町
道信 猛夫
人物部門 「協力作業」
 撮影地:雲南市大東町山王寺
権田 宏
人物部門 「稲をかつぐ少年」
撮影地:雲南市大東町山王寺
原 浩二
イベント部門 「代掻」
撮影地:安来市広瀬町西比田
青戸 繁
イベント部門 「竜神駆ける」
撮影地:鹿足郡吉賀町六日市
橋本 英治
施設部門 「天井絵」
撮影地:雲南市木次町寺領
三島 しげみ

佳作

風景部門 「夕暮」
撮影地:松江市宍道町昭和新田
庄司 成雄
風景部門 「里の秋」
撮影地:松江市大草町坪ノ内
長島 聡
風景部門 「農薬散布」
撮影地:安来市荒島町上荒島
岩﨑 昇
風景部門 「かくれんぼ」
撮影地:雲南市大東町仁和寺
加納 賢
人物部門 「収穫」
撮影地:出雲市下横町
安食 繁
人物部門 「ある日」
撮影地:松江市八束町波入
古安 宣夫
施設部門 「冬のたたら場」
撮影地:雲南市吉田町吉田
桂川 亮
イベント部門 「天空の駅」
撮影地:邑智郡邑南町宇津井
福岡 輝治
イベント部門 「しげさパレード」
 撮影地:隠岐の島町中町(フェリーターミナル)
井上 恵美子

山陰フジカラー賞

施設部門 「神楽の宿」
撮影地:雲南市大東町須賀
岸本 正信

農地保全管理賞

人物部門 「集落の力を結束して」
撮影地:松江市古曽志町
山根 邦夫

応募状況

応募作品総数

795点
風景部門 322点
人物部門 264点
施設部門 77点
イベント部門 132点
応募者数 263人(内県外者45人)

総評

第18回しまねの農村景観フォトコンテストは、過去最高の応募者数、応募点数となりました。
今回審査員全員が感じたことですが、農村景観には多くの物語があるということを改めて知らされました。
全体的に言えることは、山あり谷あり川ありの風景がプリント技術の向上により色彩表現が豊かになったことです。特に中間色の発色が良くなり雰囲気づくりの表現が良い素晴らしい作品も多く見られました。
最近のデジタルカメラは、その全てが全自動化されていますし、スマートフォンまでにもカメラが内蔵されており、綺麗な写真が撮れます。現在日本は、一億総カメラマン時代といわれるように村や街で見かける旅行客のほとんどが精密描写の出来るカメラを持っておりますし、シャッターを押すだけで良い情景が撮れます。 ただし、これらは軽量化されていますので、カメラブレに注意することが大切です。
全国的にも最近のコンテストには多くの農村風景が見られ、特に古い民家や周囲の田、畑などが被写体となっています。これらを描写した作品も多く見られるようになりました。
島根県は日本一東西に長い県ですし、郷愁を誘う風景が多くあり、皆さんの目が向けられています。多くの民家や神社、仏閣などでの季節的なイベント等も開催されており、農村の良い被写体となっています。特に田植えの頃、収穫の頃にはお祭りが多くあります。いずれも豊作を願ったり、感謝したりのお祭りですが、以前のような賑やかさはないけれど、そこに生活する人達の嬉しそうな笑顔の表情が忘れられなかったりします。このような時にもシャッターチャンスが多くあり、祭りに参加の皆さんに話しかけての撮影も良いと思います。
今回特に目立ったものは「カメラブレ」の作品です。折角良い被写体を写しながら残念に思いました。これは出来れば三脚を使用してください。
応募に関しましては、かねてから申し上げていますが、部門の選択についてです。応募者の皆さんが選別して応募されるわけですが、作品に人物が写っており、当然人物部門と思われるのに風景部門や他部門で応募される方がおられます。画面の中に半分以上の割合で人物が写っていれば人物部門、半分以下であれば風景部門やイベント部門あるいは施設部門と考えて頂いて応募してください。
審査においては応募者が選択した部門を尊重していますので、他部門に変更して審査することはありません。
最近は県外からも多くの熱心なカメラマンの人達が撮影に来県するようになりました。新しい視覚や目線での作品が見られるようになったことも新鮮でした。
写真は農村風景が原点と言われていますから...。

(写真家/川本 貢功)
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